三井物産と博報堂が推進する渋谷スマートシティ
渋谷スクランブルスクエアや渋谷ストリームなど渋谷では再開発が進み、駅前を中心として大きく様変わりをしています。その裏では、スマートシティ化も進んでいます。2020年11月に発表され、2021年現在ではβ版ですがアプリなどのサービスも出ています。
渋谷のスマートシティの概要
渋谷でのテーマは、「生活者ドリブン・スマートシティ」。生活者起点で企業と生活者の創造を引き出していくことをコンセプトにしています。
生活者ドリブン・スマートシティ
下の写真は、渋谷区「渋谷駅周辺まちづくり基本理念」による「ミライの渋谷」イメージです。一見、現在の市部やと変わらないと思いますが、大きな違いは空中に浮かぶ屋外広告です。博報堂が描くだけあり、ARを使った広告が街中に浮かんでいる未来を描いてします。他にも次世代モビリティや自然を増やすという想いも感じられます。
shibuya good pass
shibuya good pass(しぶやぐっどぱす)とは、渋谷での生活共創型のまちづくりサービスです。月額料金を払うことで、渋谷の社会課題につながるサービスを利用することができます。現在は、「shibuya good ride」というモビリティサービスのみ公開されており、順次他サービスも展開されていきそうです。
shibuya good ride(ご近所乗り放題、モビリティ)
shibuya good rideは、WILLER株式会社がパートナーとなって開発を進めているモビリティサービスです。WILLER社は大阪に本社置く、高速バスなどのツアー提供を行ってきた会社です。2019年頃からMaaS,モビリティ関連のソフトウェア事業にも力を入れておりAIによる運行ルート最適化などを行うサービス「mobi」を提供しています。
good rideは、渋谷地区で買い物などのちょっとしたお出かけに使う配車アプリです。
エリア外にいたため、使えませんでしたが気になる点がいくつかありました。
- WILLERブランドが全面に押し出されているため「shibuya good ride」のアプリだと分かりづらい
- 渋谷でのおでかけアプリなのに「高速バス」というタブが配置されている
- 買い物タブを押すと、京都のお店が表示される。
おそらく、これらはすべて大阪に本社を置くWILLER社のアプリをそのまま使っているためかと思われます。今後、渋谷にローカライズしていくのではと思われます。
shibuya good farm(みんなで育てて食べる、コミュニティ)
shibuya good farmは、都市農園会員サービスです。パートナーは、growを提供するプランティオという会社です。shibuya good farmでは、growが既に提供しているIoTで作物のお手入れのタイミングを通知してくれ、また、作物を作っている仲間と交流できる機能を提供していく予定です。
shibuya good energy(まちの力に変わる、エネルギー)
good energyは、自然電力株式会社と株式会社enechainと三井物産がパートナーとなり進めるエネルギーサービスです。enecahinは、エネルギーのマーケットプレイスを提供しており、自然電力株式会社は、太陽光発電などの自然電力を販売する会社です。渋谷の中で、エネルギーを売買する環境を提供するのだと思われます。
shibuya good office(あたらしい働き方に寄りそう、オフィス)
good officeは、株式会社リアルゲイトがパートナーとなり進める月額オフィス会員サービスです。おそらく、コワーキングスペースのような形のサービスだと思います。
まとめ
渋谷の街は、外見だけではなく内面の部分もアップデートが進んでいます。これまでのデベロッパーは、オフィスビルや最下初、リゾート開発を進めるだけでしたが、現在のデベロッパーはソフトウェアまで提供し、街をアップデートすることで住みやすい街を提供しようとしています。
今後、住みたい街の評価軸にソフトウェアやサービスの充実度なんて項目が増えるかもしれません。