横浜スマートシティプロジェクトとは
2010年に横浜市でスマートシティプロジェクトが開始されました。スマーシティプロジェクトは、YSCPと呼称されています。経済産業省から「次世代エネルギー・社会システム実証地域」に認定され、民間企業5 社(アクセンチュア、東芝、日産自動車、パナソニック、明電舎)と共に、環境・エネルギー分野の実証プロジェクトをメインに推進しています。
スマートシティ、スーパーシティにおける先駆け的存在です。
なぜ横浜スマートシティプロジェクトのテーマはエネルギーなのか
横浜市は、ゲリラ豪雨、台風による浸水被害が昨今目立つようになっています。特に2004年10月に発生した台風22号では、1000戸以上が浸水被害にあいました。
ゲリラ豪雨や台風は、地球温暖化に起因すると言われ、地球温暖化の対策としてエネルギーに焦点をあてています。
構想
横浜市では、HEMS(Home Energy Management System)やPV,EVの導入によってCO2排出量を削減を目指しています。
HEMSとは、ホーム エネルギー マネジメント システムを指します。HEMSは、スマート家電をイメージしてもらうとわかりやすいと思います。自宅のエアコンや照明などの電化製品の「電力の見える化」や「電力消費の最適化」を行うシステムです。
PVは、太陽光発電のことを指します。海外では太陽光発電システムのことをPVと呼称するのが一般的なようです。EVは、電気自動車のことです。
アクセンチュアや日産が主導
実行体制を見るとアクセンチュアがPMOになっており、各プロジェクトの取りまとめを行っています。また、日産や東芝などが事業の実行を行っています。
これまでの取り組みと成果
- HEMSの目標件数到達
- PVの目標件数到達
- EVの目標件数の到達
- バーチャルパワープラント(VPP:仮想発電所)構築事業
VPPとは、仮想発電所のことです。需要に応じて、電力の供給を行うのではなく電力を双方向に送り合い分散することで過剰供給や急激な需要に対応できるような仕組みです。
まとめ
横浜市はスマートシティを推進していますが、スーパーシティへ応募しませんでした。スマートシティで様々な規制緩和を受けているからかもしれません。規制緩和が進むと難しい目標や次世代に必要なことに優先的に取り組めることを横浜市は証明してくれています。2010年から主に実証実験のフェーズは終わり、今後より実体のサービスになっていくことが期待されてます。
参考
横浜スマートシティプロジェクト(YSCP)の取組と今後の展開について
横浜スマートシティプロジェクト マスタープラン (経産省)