法案

ヤバい?スーパーシティ法案はなぜ「ヤバい」と言われているのか?中立な視点から分析

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遠隔医療やドローンや自動運転などを国が重い腰をあげて世界に先駆けてやっていこうという点に反対する勢力もいます。どういった点について「ヤバい」と感じているのだろうか。調査してみました。

スーパーシティ法案に関するTwitterでの反対意見

スーパーシティ法案が成立する2020年5月前には「#スーパーシティ法案に反対します」といったハッシュタグや成立後には「#スーパーシティー法案を廃案に」といったハッシュタグをよく見かけます。

他にもTwitterで、スーパーシティと検索すると反対の意見が様々見られます。

コロナ禍のどさくさに紛れて重要法案を通したことを批判する意見
監視社会を危惧し、さらにそこに莫大な予算を投入することを批判する意見

スーパーシティ法案によって監視社会になる不安?

監視社会とは

監視社会とは、警察や軍隊、憲兵などにより過剰な監視が生じた社会のことを指す。ソビエト連邦北朝鮮では、党や軍が一方的に国民を統制、監視しているため、監視国家といわれる。また中国は党や軍だけでなく、2億台以上もの監視カメラにて市民生活を監視し、かつスマホ情報等を収集し国民一人ひとりを格付けする監視社会といわれる[1]。自由主義国家においても、街頭や公共施設における多くの監視カメラの設置や、警察のシンパサイザーであり市民による相互監視組織とも言える防犯ボランティアの活動など、漠然とした犯罪不安を背景とした治安意識の過剰な高まりが、監視社会化の懸念として論じられている[2]

Wikipedia

監視社会とは、国や国の機関によって国民の個人情報や行動を監視されている社会です。中国では、横断歩道に監視カメラがついており、信号無視などの行為を行うと傍に設置されているスクリーンに投影されます。

https://www.asahi.com/articles/ASM986W7XM98UHBI00X.html

違反などの行為を罰するためにカメラや情報を監視し、国民の行動を制限するのが監視社会です。


スーパーシティ法案は監視社会を作るのか

スーパーシティ法案が監視社会を作ると言われる根拠はどこなのでしょうか。法案を見てみると「第五 国の機関等に対するデータの提供の求め」、「第六 地方公共団体に対するデータの提供の求め」とあります。

詳しい内容は下記の記事で解説しているので併せて読んでみてください。

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スーパーシティ法案2020年05月に成立!気になる内容は?「スーパーシティ法案」とは、2020年5月27日に国会で成立した「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案」の俗称を指します。 スーパーシティによって、自動運転やドローンといった様々な技術によって発展シていく未来があります。スーパーシティの根幹となるスーパーシティ法案について詳しく見ていきます。...

この第五、第六条は簡単に言うと特別戦略特区における技術検証や実証のために必要なデータを事業者に開示請求できるというものです。例えば、自動運転のバスを運行させる実証実験の場合、都市の人口分布はもちろん、このあたりには80歳の佐藤さんという方がいてという情報まで請求できる可能性があるということです。

※ただし、請求ができるだけで理由がしっかりとしていなければ認可はおりません。この例では、80歳の方の名前は不要ですので、そのデータだけマスキング(隠して個人情報を保護)することもされると思います。

こういった個人情報へのアクセスへの緩和が監視社会を生むと感じる大きな原因だと思います。

スーパーシティ法案における住民合意は形骸化

Webサービスなどに登録する場合、よく個人情報の取得についてチェックボックスを押下して登録することがあると思います。個人情報は保護の観点からユーザーが許可することで一定の範囲に基づき利用できるのが一般的です。

スーパーシティ法案においては、同意という観点が形骸するのではないかという意見もあります。

スーパーシティ法案の公募において、住民の意見というのも選定の一つになっています。公募の際に住民の理解があることが前提となっています。しかし、どうやって住民の理解を得るのでしょうか。

多数決?選挙?やり方が定まっていないという点で、本当に合意したのかという点が議論を読んでいます。

合意形成の仕組みづくりにおいては議論と仕組みの早急な構築の必要がありそうです。

スーパーシティ法案は格差を生む?

スーパーシティ法案を別の角度で反対するのが、お金持ちと貧乏人の格差を生むという意見です。

https://president.jp/articles/-/38161?page=2

プレジデントの記事では、スーパーシティ法案は、あくまでもビジネス。資本主義という営利を目的とした内容となっていると指摘しています。ドローンや自動運転の技術は、営利企業が儲けるための道具でしかなくスーパーシティはそれを助長させると考えています。

お金のある企業、個人はスーパーシティで更に儲け、貧乏人は搾取されるという構造を不安視しています。

スーパーシティ法案に関する筆者の意見は?

監視社会への不安とする声はわかるものの、個人情報がどんどん利活用されていく流れは止まらない。

AIやビッグデータ、DX(デジタルトランスフォーメーション)といったバズワードがここ数年叫ばれているがすべてデータを起点としたものです。AIは、情報から自動的に新しい情報を創り出すものですし、DXは、データを利活用して新たなビジネスを創造することでもあります。

新しいサービスや便利な社会を形成していく上で、データの重要性が高まってきているのが事実です。

監視社会をどう防ぐかは議論の余地がありますが、「データの利活用をやめる」、データの利活用を推進するスーパーシティ法案を廃案にするが解決策として正しいのかは疑問です。

IT企業で働いている身としては、個人情報の扱いはどんな場合でも厳しいです。マスキングして個人としてわからないように扱わないといけないですし、それを私的利用するのは言語道断です。

データの利活用の中で行きすぎ利用を規制するには、監視をAIで行うなど他の代替手段を取るべきだと思います。

ABOUT ME
畠山大世
ITコンサルティングとして、基幹システム刷新のPMO、要件定義、設計に従事。システムをより深く知りたくなり、エンジニアに転向。機械学習エンジニアとして、レコメンド、スコア予測、データ分析などを経験。 その後、フリーランスとして独立し機械学習だけではなくアプリエンジニアとしてフロント、サーバ問わず開発。また、PdMやプリセールスなどビジネス面も担当。
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