事例

更別村はお金持ちが多い!?日本一裕福な村がスーパーシティ構想へ挑戦!

更別村スーパーシティ

高齢化が進む、小さな村、更別村がスーパーシティに挑戦!
更別村は、北海道十勝にある村ですが、お金持ちが多い村としても有名です。農家が多いですが、農家一人当たりの生産量が多くお金持ちの源泉となっています。

更別村(さらべつむら)とは

更別村は、北海道十勝にある村です。十勝は北海道の南の方に位置しています。釧路市までは、約120km2時間45分、札幌市までは約240km4時間00分かかります。

  • 人口:約3,000人
  • 面積:約176km²
  • 特産品:つぶつぶでんぷん・生しいたけ

お金持ちが多い?

「日本で最も外車の保有台数が多い」「農家1戸当たりの平均収入は約5000万円」「パチンコの売り上げも日本屈指」など様々なお金持ち情報があります。人口が少ないというのもありますが、広大な十勝の地で農地の大規模化が進んでいます。農業は重労働ですが、機械化も進んでいるため大規模化していければ、儲かるためです。

5Gが北海道で最初に開始した村

北海道で最初に5Gを開始したのが更別村です。2020年の3月に5Gの基地局が2基整備されました。現在は5基まで増加しています。5Gは、最高伝送速度10Gbpsという「超高速」、1ミリ秒の遅延の「超低遅延」、100万台/km2の接続機器数の「多数同時接続」が特徴です。

「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」によって動画などの大容量データを高速で通信することができ、ロボットの遠隔操作などをタイムラグなしに、そしてイベントに大人数が集まったり、IoT機器を無数に設置しても通信可能になります。

更別村では、「農業」に力を入れているため農地にIoTを設置したり、ドローンを飛ばしたり、現在のトラクターをスマートトラクターに変えていくことで、データによる管理、自動化を推進していく予定です。

更別村のスーパーシティ構想

100歳になってもワクワク働けてしまう奇跡の農村

出典:更別村スーパーシティ構想提出資料

更別村のスーパーシティ構想での基本理念

(1)開拓者精神をもとに世界最先端の技術や手法を取り入れ、世界の SARABETSU へ!
風雪を耐え抜き日本一の世帯収入を誇る農地を作り守ってきた村民の開拓者精神を継承し、世
界最先端技術や手法を取り入れ、農業や行政サービスを革新しつづけることで小さな村である
更別村を存続させ世界の SARABETSU としての地位を確立します。

(2)じいちゃんばあちゃんの QOL「日本一の村」更別へ!
更別村の村民が「早く 75 歳になりたい」と思える VIP 待遇の「指定じいちゃんばあちゃん」を最先端サービスで実現し、高齢者でも現役で仕事や趣味を行うことが可能な村とします。

(3)子どもからお年寄りまで、笑顔と笑い声があふれ、一人一人が輝く「日本一の村」更別へ!
未来の更別村を支える人材を、世界に通用する人財として育成し、子どもからお年寄りまでが誇りをもって生活できる「日本一の村」を作ります。

出典:更別村スーパーシティ構想(案)

高齢者を中心とし、世界へ進出していこうという気概が感じられます。

更別村でのスーパーシティ構想に伴うパブリックコメント

更別村で2021年2月19日〜3月11日に募集した村民の意見を一部紹介していきます。

スーパーシティ構想への賛成意見

意見

一人では生活が不安な高齢者は、より良い環境の施設に入る。また、どうしても自分の家で生涯を終えることを望む人など、高齢者それぞれの考え方がある。子供と離れて生活すると自分は決めており不安もあるが、この構想の内容は、高齢者にとって大変うれしく思うこと。

回答

貴重なご意見をいただきまして、大変ありがとうございます。高齢化が進む中、高齢者の皆様や離れて暮らす家族の皆様も安心できる「生活の質が日本一の村」を目指します。

意見

自分の親を在宅介護していた。働いている家族が親の面倒をみると大きな負担になる。技術のことはわからないが負担を減らそうとしてくれることは、とても良いと思う。
今、反対意見を言う人は、何を将来に残せるのか?これからの若い人たちに負担を残すことはダメだと思う。技術はこれからどんどん進むと思うので、周りと差がでないように頑張って新しいことを進めていることは、将来の村民にとってとても良いこと。

回答

貴重なご意見をいただきまして、大変ありがとうございます。介護の負担が減るようにスーパーシティ構想で推進したいと思います。また、情報技術格差是正や公共施設更新による財政負担が縮減するなど、若者に負担が残らないスーパーシティ構想として推進します。

スーパーシティ構想への反対意見

意見

高齢な自分に使えこなせるのか不安

回答

指一本で電気を点ける感覚で操作が完了する機械など、高齢者にとって優しい機器の導入を進めていきます。機器の進化によって、ロボットの音声操作も可能ですし、大型画面で見やすく、操作性も日々向上しています。また、操作しづらい課題が見つかり、その課題を技術で解決していくのがスーパーシティです。併せて、「デジタル民生委員」や「コミュニティナース」といったマンツーマン指導体制の構築により安心して利用いただけるよう取組みます。

意見

事業の進め方について、住民への説明が不足してる。

回答

引き続き、村民に対しての説明の機会を設け村民の意見を取り入れることにより
より良い事業となるよう進めていきます。

賛成意見も反対意見ももりろんあります。賛成意見は、将来的は負担を減らすことに貢献できるならという考えで、反対意見は、自分が使いこなせるかわからない、説明が不足していて不安という意見があがっています。

更別村スーパーシティ構想策定に伴う意見の募集結果について

更別村のスーパーシティ構想による未来像

高齢者が多い村ということもあり、高齢者向けのサービスが目立ちます。例えば、75 歳以上の指定じいちゃんばあちゃんの免許を無くし、無人バス、無人タクシー、ライドシェア等の自動運転やデマンド交通にしていく未来などを考えています。他にも日本一の農業村なので、農業の技術習得やドローンを活用した農薬散布も構想に含まれます。

SARABETSU SUPER VILLAGE

更別村では「SARABETSUSUPER VILLAGE」というサイトを作り、進捗状況を報告しています。メンバーは村長の西山猛(にしやまたけし)村長を中心として、東大や北海道大学、NTTドコモ、農業機器のクボタなどが運営メンバーにいます。

サイトを見てみると、地方の村とは思えない出来栄えです。

出典:https://super-village.net/

更別村で起業した合同会社KUWANTech

スーパーシティ構想の実現の一歩として更別村にて起業した会社が存在します。合同会社KUWANTechです。事業内容は、以下のようになっておりまさにスーパーシティ関連事業だけになっております。実体としてどういった活動しているのかわかりませんが、注目の企業です、

  • 総務人事アウトソース業務
  • インターシッププログラム
  • 5Gネットワークソリューション
  • 電子決済プラットフォーム
  • 地域仮想通貨の導入、運用を含む金融コンサルテーション
  • データサイエンス
  • 金融デジタル教育コンテンツ
  • リモートワーク環境の導入支援

スーパーシティ構想スケジュール

更別村のスーパーシティ構想でのサービス一覧

デマンド交通・自動運転・空飛ぶクルマ

更別村では高齢化が進んでいるため、自家用車での自身が運転するのは危険が孕んでいます。普段の生活に危険が常に横について回るのは怖いことです。しかし、移動自体はなくすことができないため、更別村では、村内の移動には自動運転と好きな時に利用できるデマンド型交通の実現を図ります。

また、村外への移動もデマンド型交通を利用し、加えて空飛ぶクルマを実現することで長距離の移動でも楽に効率的に移動できるようにします。村内外の移動が楽になることで北海道の主要都市への交通の便が上がり定住者の増加が見込めるとしています。

ドローンで軒先配送と買い物サービス

主要都市から離れている更別村では日用品や医薬品を購入するにも都市に行かなくてはいけません。配達においても都市から離れているため、小口の配送では効率が悪く企業側も採算が合いません。

ドローンで自動化することによって、人件費を抑え、小口での配送を可能にします。また、緊急時も物資輸送の手段として活躍します。

ドローンは配達のみではなく、更別村の農作物の出荷にも利用できます。美味しい新鮮な野菜を新鮮な状態で安く届けられるようになります。

全自動化農業

農機具、農薬、システムをパッケージ化することで、これまで農業を経験してきていない人が簡単に始められる環境を構築します。無人栽培、次世代自動女装システムなどを用いることで誰でも簡単に農業を始められるようにすることで農業に携わる人口を増やします。

様々な実証実験

事故現場の3Dマップ作成

出典:北海道 更別村での災害・事故発生時 危機管理の初動対応に『SENSYN Drone Hub』を活用

ドローンが撮影した現場を自動で3Dマップを作成することで、災害(土砂崩れ)時など住民へ正しい場所への避難行動を呼びかけるため、できるだけ正しい情報を元に判断する必要があります。

ドローンから直接通信を行っており、リアルタイムにデータを収集するために半日程度3Dデータが作成できるそうです。

まとめ

スーパーシティに選ばれるなら、高齢化している村というのはありだと思います。しかし、現実的には高齢化している村はお金もなく何もできないことが多いですが、更別村はお金があります。

田舎の高齢化した村をモデルケースにできれば、世界のどこでも通用するスーパーシティを構築できます。期待です。

更別村以外にスーパーシティ構想に選ばれそうな自体体

更別村は、スーパーシティ構想の有力候補と考えています。それ以外の有力候補を下記記事で解説しています。

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スーパーシティの有力候補ランキング!自治体一覧現在、スーパーシティに決定している自治体は一つもありません。候補地はたくさん出ているため今後決定していきます。本記事では、応募している自治体を有力候補順にランキングにしました。...
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畠山大世
ITコンサルティングとして、基幹システム刷新のPMO、要件定義、設計に従事。システムをより深く知りたくなり、エンジニアに転向。機械学習エンジニアとして、レコメンド、スコア予測、データ分析などを経験。 その後、フリーランスとして独立し機械学習だけではなくアプリエンジニアとしてフロント、サーバ問わず開発。また、PdMやプリセールスなどビジネス面も担当。
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