企業

未来のモビリティが走る!Woven City(ウーブンシティ)で実現するトヨタのスマートシティ

toyota-supercity-eye-catch

Woven Cityとは

トヨタが作るコネクティッドシティは別名「Woven City(ウーブンシティ)」と称されます。

Wovenは、「編まれた」というような意味を持つのでネットワークや連携を意識するコネクティッドシティに近い意味を持っています。

Woven Cityは、自動車のトヨタならではの3つの道から構想しています。

  1. スピードが速い車両専用の道として、「e-Palette」など、完全自動運転かつゼロエミッションのモビリティのみが走行する道
  2. 歩行者とスピードが遅いパーソナルモビリティが共存するプロムナードのような道
  3. 歩行者専用の公園内歩道のような道

自動運転の車と人が共存し、さらに自然豊かな道が網目のように張り巡らされるという構想です。自動運転の実験と超高齢社会による高齢者が占める街を想定しているのだと思います。

動画を見ていただくとよりイメージが湧くと思います。映像もきれいで、1分30秒くらいなのでおすすめです。

出典:トヨタ自動車YouTubeチャンネル

コネクティッドシティとは

トヨタは、コネクティッドシティの構想を2020年1月7日にラスベガスの「CES 2020」で発表しました。

コネクティッドシティとは「人々の暮らしを支えるあらゆるモノやサービスがつながる実証都市」とトヨタは説明しています。あらゆるものがつながるというのは、車や住居すべてです。そういった暮らしに係るものを自動運転技術やMaaS、ロボット、AI(人工知能)を使って便利にしていく構想です。

Woven Cityは裾野市の東富士工場の跡地

場所はトヨタの敷地内。ただし規模はデカい

このコネクティッドシティは、トヨタの敷地内で実施されます。静岡県裾野市にある東富士工場の跡地を使います。工場跡地と聞くとそれほど広くなさそうに聞こえますが、将来的に175エーカー(約70.8万㎡)の範囲で「街作り」を進めていきます。2,000名程度が暮らす予定になっています。

東富士工場は、1967年に建てられ、トヨタの名車を生産してきた場所です。

ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社が推進?

Woven Cityに向けてトヨタは別会社を設立しています。Woven Planet Holdingsという持株会社と傘下に「woven core」と「woven alpha」、「woven capital」に3つ会社があります。Woven Planetの前身は、トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント株式会社(略称:TRI-AD)です。

TRI-ADは、トヨタ自動車、デンソー、アイシンの共同出資によって設立された自動運転技術の先行開発分野での技術開発を目的とした会社です。

ウーブン・プラネット・ホールディングス株式会社の構成図
  • woven planet:持株会社
  • woven core:自動運転技術を手掛ける事業会社
  • woven alpha:新しい技術を開拓する事業会社
  • woven capital:戦略的な投資を行うファンド

eパレット構想

2018年に掲げたeパレット構想もWoven Cityに取り入れられます。次世代の自動運転車です。

普通の自動車と違い、運転手はおらずバスのように複数人乗れます。テーマパーク内を走るような車に見えますが、トヨタでは街の中では知らせることを目標としています。

トヨタのe-Palette(イーパレット)構想とは?
出典:トヨタプレスリリース

2020東京五輪でも走行

オペレーターを同行させておりかつ五輪村のみという環境で自動運転で運航され、五輪選手の足となりました。特定条件における自動運転は、自動運転レベル4であり完全自動運転であるレベル5に徐々に近づいております。

完成予定は2025年

街づくりなので完成やゴールはないが、住民が住めるようになるのは、2025年を予定しているようです。2025年と聞くとあっという間に完成しそうです。

トヨタとスーパーシティの関係性は?

スーパーシティといえば真っ先に思い浮かぶのトヨタですが、実際にはどういった内容を行っているのでしょうか。意外ですが、現時点でスーパーシティの関連事業者にトヨタ自動車は入っていません。(当メディア調べ)

裾野市の工場跡地を使うことができるのが大きな理由でしょうか。スーパーシティは自治体が国に対して構想に参加させてもらうことでスタートします。スーパーシティに参加するということは、国の規制緩和や法律の縛りを大きく受けることにもなります。一方で自社の敷地内であれば特別な許可は不要になるため自由に新しい取り組みを進めることができます。莫大な資本力と土地、技術を持つトヨタならではの施策です。

Woven Cityの今後のスケジュール

イベント時系列
  • STEP1
    2020年1月6日
    コネクティッドシティ(Woven City発表)
  • STEP2
    2020年5月27日
    スーパーシティ法案成立
  • STEP2
    2025年
    コネクティッドシティ居住開始
supercityとは
【解説】スーパーシティとは?簡単にいうとなに?スーパーシティとは、「AIやビックデータを活用し、社会のあり方を根本から変える未来都市」のことです。 内閣府の解説だと、「地域の「困った」を最新テクノロジーで世界に先駆けて解決する」とあります。日本のスーパーシティを海外に輸出していく狙っていくのではないかとおもわれます。...
  • トヨタはコネクティッドシティを2020年1月に発表
  • コネクティッドシティはWoven Cityという名称
  • 2025年に完成予定
ABOUT ME
畠山大世
ITコンサルティングとして、基幹システム刷新のPMO、要件定義、設計に従事。システムをより深く知りたくなり、エンジニアに転向。機械学習エンジニアとして、レコメンド、スコア予測、データ分析などを経験。 その後、フリーランスとして独立し機械学習だけではなくアプリエンジニアとしてフロント、サーバ問わず開発。また、PdMやプリセールスなどビジネス面も担当。
中小・中堅企業の情シスでお困りではありませんか?

情シスフォース

情シスフォース

公式ページ

スーパーシティメディア