事例

埼玉版スーパーシティプロジェクトの真相に迫る!

埼玉県は独自にスーパーシティプロジェクトというものを推進しています。このプロジェクトは埼玉県の大野元裕知事が2019年の知事選の公約として掲げたものの1つです。超少子高齢社会の様々な課題に対応するためにコンパクト・スマート・レジリエントという3つの要素を軸として街作りに取り組むプロジェクトとしています。

埼玉版スーパーシティプロジェクトとは?

埼玉版スーパーシティプロジェクトとは埼玉県の抱える課題を最先端技術の活用とともに解決を目指すプロジェクトであり、令和元年(2019年)8月に大野元裕知事が県知事選で掲げた目玉公約です。コロナウイルス感染症の影響もあり、停滞していましたが、2021年からは再度このプロジェクトに注力していくようです。

埼玉県の課題

埼玉県の抱える課題は様々なものがありますが、下記に上げる3つの課題に取り組むとしています。

人口減少と高齢化

埼玉県の南部は東京23区に近接していることもあり、東京への通勤率の高さからも駅周辺に人口が集中しています。一方で県中央部や北部では駅周辺ではなく、離れた場所に人口が散財しており、高齢化に伴う交通移動手段の確保が懸念されています。

プロジェクトの基本的な考え方(骨格)について

②行財政運営

埼玉県では人口減少の著しい自治体ほど財政力指数が低い傾向にあります。自治体の税収が低いことにより、行政からのサービスも限定的になっていく傾向があります。行政のみに頼らないサービス提供を行っていくことが重要です。こうした地域に対してICTの導入や利活用を行い、効率的に地域の運営を進めていく必要があります。

プロジェクトの基本的な考え方(骨格)について

③自然災害への対応

東日本大震災や大型台風により比較的災害の少ない埼玉県でも大規模な被害をもたらすことが増えてきました。水害、停電などのライフラインに関わるエネルギーに対する弾力性や回復力の強化の必要性が増してきています。

コンセプト

日本全体の課題でもある、超少子高齢化社会に備えるため、埼玉県各地の特性を活かして、県民が支え合って日常生活を豊かに送れるようにすることで、「日本一暮らしやすい埼玉県」の実現を目指すとしています。埼玉県は下記の3つの要素を核として構想を進めています。

  1. コンパクト:必要な拠点が集積しゆとりある“魅力的な拠点”を構築
  2. スマート:新たな技術の活用などによる“先進的な共助”を実現
  3. レジリエント:誰もが安心して暮らし続けられる“持続可能な地域”を形成
埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

スーパーシティ実現に向けての6つの方向性

埼玉県版スーパーシティでは6つの地域に分けてそれぞれで特徴を作りつつ、スーパーシティを実現していく予定となっています。

①高度集積拠点

広域から人が集い、人々の交流やビジネスを創出する業務集積拠点のことを指し、県・都市圏全体が自律的に暮らせるよう、地域をけん引する拠点として、県内でも高度な業務集 積、交流・文化集積をより高めていくとしています。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

高度集積拠点周辺住宅地

全世代に魅力的な郊外住宅地の形成を行い、全国の郊外住宅地のモデルとなる取り組みを実現するとしています。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

地域生活拠点

地域資源を活用し地元生活圏を牽引する郊外の核として、コンパクトで魅力ある都市圏を形成する地域を指します。県内の中核駅、郊外産業団地やショッピングモールが立地し、昼夜間人口比や商業販売額が高い都市群がこれらの対象地域となります。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

田園住宅地

地域住民主体で、持続的でコンパクトな住宅地の再生を目指す地域と定めています。これらの地域では、各種ICT技術の活用や、育児・福祉・医療などのサポート機能を提供して、地域コミュニティ力の強化を行う予定です。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

中山間交流拠点

地域経済の高度化と生活サポートを担う自律的な拠点を形成し、経済循環を生み出す地域と定めています。現在の高齢化も深刻である地域です。一方で自然環境や観光資源は豊富になる地域であるため、それらの特性もいかしつつ、コンパクトでスマートな街作りを行う予定です。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

中山間集落

持続可能な農山村コミュニティの形成を行う地域として定めていて、都市近郊の自然環境を生かした、地域コミュニティによる持続可能な生活を目指すとしています。この地域では空き家や廃校舎などの有効活用を行うとともに、移住者や企業社に向けた情報発信やテレワーク環境の提供などを検討しています。また農業においては5Gを活かした最先端技術を活用して稼ぐ力の向上を計画しています。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて

推進体制

埼玉版スーパーシティプロジェクトでは、様々な地域課題を解決して、地域経営を行っていくために関係者の連携をスムーズにする仕組みを提案しています。関係者とは、市町村・民間企業、住民・県のことを指しており、相互に連携していくことを目指しています。

埼玉県では関係者がスムーズに連携できるよう、

  1. 情報提供
  2. マッチング
  3. 人的支援・人材育成支援
  4. 財政支援

を行うとしています。

埼玉版スーパー・シティプロジェクトについて
ABOUT ME
市川駿
ITコンサルタント&経営者。アイルランド🇮🇪の国立大学でコンピュータサイエンス&ビジネスを学び、ITコンサルタントとして様々な企業のビジネスをITを用いて加速させることを得意とする。エンジニアとしてバックエンド、フロントエンドの開発も行うことができる。
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