事例

別府市の進めるデジタルファーストへの取り組み

温泉地として非常に有名な別府市のデジタルファーストへの取り組みについて解説します。別府市は長野 恭紘(ながの やすひろ)市長のもと、デジタル化への取り組みを積極的に進めています。2021年6月28日に「BEPPU×デジタルファースト推進計画」を発表してデジタル化を強く推進しています。

BEPPU × デジタルファースト宣言とは

別府市は2021年6月28日に情報技術(IT)や人工知能(AI)を活用して市民サービスの向上を目指す「BEPPU×デジタルファースト推進計画」を発表した。計画のキャッチフレーズは「ポケットの中にもう一つの市役所を」となっています。デジタルファースト推進計画は総務省の策定した「自治体デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」に基づきつつ、それを別府市独自にアレンジしたものです。

BEPPU × デジタルファースト推進計画

デジタルファースト宣言の目的は、デジタルの力を最大限活用する施策により市民サービスの向上・地方創生・生産性の向上・働き方改革さらには、観光立国日本におけるモデル都市としてのブランドを確立することとしています。

デジタルファースト宣言では3つの重点領域を掲げています。

1. 市民サービスのデジタルファースト

市民の利便性の向上を実現するためにデジタルを使い、サービスを提供する。

  • 窓口サービスのデジタル化:スマホなどを活用した申請受付
  • 問い合わせ対応のデジタル化:チャットボットを活用した自動問い合わせ対応
  • 厳格なセキュリティ対策:住民の情報を厳格に守る

2. 行政運営のデジタルファースト

デジタル活用を積極的に行い、効率的な行政運営を行い、余力を市民に寄り添うために使う。

  • ペーパレスの推進:幹部会議などでのタブレット端末の活用
  • 最先端IT技術の活用:RPA、AIなどの最先端技術の活用
  • クラウドサービスの活用:外部の優れたサービスの利用促進

3. 観光戦略のデジタルファースト

マーケティング・広報にデジタルの力を使い、強化を図り、別府の稼ぐ力を増強する。

  • デジタルマーケティング体制の強化:Society5.0時代にふさわしい組織・人材・予算強化
  • 広報の改革:コンテンツを「作る」ことと同時に、「届ける」も重視
  • 「稼ぐ」仕組みの強化:制作→伝達→検証を行う

「ポケットの中にもう一つの市役所を」の具体的な取り組み

別府市は「ポケットの中にもう一つの市役所を」というキャッチコピーを掲げており、具体的には下記のような市役所を作っていくとしています。

BEPPU × デジタルファースト推進計画

いかなくていい市役所

  • デジタルで色々な申請、手続きや申し込みを完結する
  • デジタルで問い合わせに対して自動的に回答する
  • デジタルで手続きをわかりやすく案内する

またなくていい市役所

  • デジタルで窓口の予約を行える
  • デジタルで順番待ちを楽にする(混雑状況の通知、順番の通知)
  • デジタルですべての支払いを行う(キャッシュレス)

情報が直接とどく市役所

  • デジタルで緊急情報が直接とどく
  • デジタルで自分に関係のある情報が直接とどく
  • デジタルで市役所に情報を直接おくる

行政運営の変革

  • デジタルで行政運営の効率化を徹底する組織になる
  • デジタルを効果的に活用する組織になる
  • デジタルでテレワーク等の多様な働き方を実現する組織になる

別府市が描く2025年自治体DXの姿

別府市は、2025年度末までにどういう状態になっているのか、自治体DXがどこまで推進されているのか箇条書きにしています。ここでは、意訳して箇条書きにしました。

  • マイナンバーカードの配布・浸透
  • 行政案内をネットで確認
  • 行政手続きをオンラインで完結
  • 行政への問い合わせの50%をチャットボットで対応
  • 行政の窓口の混雑状況の可視化
  • 行政の窓口の予約サービスの実現
  • 別府市の施設や行政サービスのキャッシュレス化
  • 公式LINEアカウント50,000人
  • 別府市の情報をホームページではなくプッシュ通知メインとする
  • 道路や公園の不具合をLINE等で実施可能とする
  • 標準システム(都市OS)に移行
  • 行政作業をRPAによる自動化
  • 行政内をペーパレス化
  • 別府市のデータをオープン化
  • 行政職員のテレワーク可能とする

デジタルファースト宣言の推進体制

別府市のデジタルファースト宣言の推進体制としては、別府市デジタルファースト推進委員会を中心にして行政経営会議、デジタルファースト推進アドバイザーとの連携、人材育成を行うとしています。

BEPPU × デジタルファースト推進計画

まとめ

別府市は今回のデジタルファースト宣言により市庁舎でのデジタル化、市民へのサービスのデジタル化、観光PRのデジタル化を押し出しています。2025年度末までに今回の計画を完了させる予定です。別府市が目指しているデジタル化は地に足が付いたものが多く、十分に実現可能な計画であると思います。日本全国で既に有名である別府市の魅力をより多くの人に伝えるとともに、世界にも伝えていくことで多くの外国人が別府市の魅力を知り、訪日してくれるようになると思います。

ABOUT ME
市川駿
ITコンサルタント&経営者。アイルランド🇮🇪の国立大学でコンピュータサイエンス&ビジネスを学び、ITコンサルタントとして様々な企業のビジネスをITを用いて加速させることを得意とする。エンジニアとしてバックエンド、フロントエンドの開発も行うことができる。
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