事例

ものづくりと健康の都市、浜松市のスーパーシティ構想

浜松市スーパーシティ

スーパーシティに応募した浜松市の現状と課題

  • 人口減少、少子高齢化

日本においては、どこの都市も同じですが、浜松市でも同様に人口減少、少子高齢化への不安があります。

人口は、2015年の約80万人が2050年には約64万人になると予測しています。また、5人に2人が高齢者になるため、デジタル化による効率化が急務となっています。

浜松市のデジタルファースト宣言

  • デジタルファースト宣言でスーパーシティ以前からデジタル化を推進

浜松市では、デジタルファースト宣言を2019年(令和元年)10月31日にしています。デジタルファースト宣言は、「都市の最適化」「市民サービス向上」「自治体の生産性向上」を戦略テーマに掲げ、持続可能な都市づくりを推進するものです。

  • 浜松市実証実験サポート事業

デジタルファースト宣言によって、これまでいくつかの事業が採択され新しい取り組みが行われています。

PerceptIn Japanという開発拠点を中国・深圳に置く会社です。通常自動運転は、LiDARという最新のiPhone 12Proに取り付けられているようなセンサーを使うことで実現しています。LiDARの調達コストは下がっているものの、安くても数万円するため普及には時間がかかると言われています。PerceptIn Japanでは、Visual SLAMを利用することで安価に自動運転技術を普及しようと考えています。

他にも排泄予測デバイス「DFree」で、高齢者施設などの活用がされています。

出典:浜松市のスーパーシティについて

他にもムクドリの糞や騒音被害対策や冠水対策なども実証実験されています。

出典:浜松市のスーパーシティについて

浜松市のスーパーシティ構想

スケジュール

  • STEP1
    2020年09月01日
    改正国家戦略特区法施行制度的枠組み等
  • STEP2
    2020年10月30日
    国家戦略特区基本方針改正区域の指定基準等
  • STEP3
    2020年12月25日
    スーパーシティ公募開始
  • STEP4
    2021年2月24日
    浜松市パブリック・コメント
  • STEP5
    2021年3月中旬
    意見のとりまとめ
  • STEP6
    2021年4月16日
    スーパーシティへの公募締め切り(※延長)

浜松市ならではのスーパーシティ構想

  1. 国土縮図型政令指定都市
    • 沿岸部や都市部、中山間地域などの多様な自然社会環境を有す
    • ①広大な市域【全国で第2位】(市域の約67%は森林)
    • ②沿岸部や都市部、中山間地域などの多様な自然社会環境
    • ③山林、河川、湖、海等のあらゆる自然と豊かな開放空間
    • ④過疎地域が市域面積の約50%(みなし過疎地域)
    • ⑤道路総延長【全国第1位】
    • ⑥橋梁数【中部地整管内第1位】など
  2. 健康寿命日本一
    • 日本全国の政令指定都市・特別区のなかで、調査がおこなわれた2010年、2013年、2016年3期連続健康寿命第1位
  3. ものづくり力
    • スズキやヤマハといった製造業の事業所数が4,000社以上あり、ものづくり力を有す

まとめ

健康とものづくりを推しは、スーパーシティにおけるテーマとして非常に親和性があります。特にデジタル化と言ってもソフトウェアだけでは解決できる範囲は狭く、ハードウェアとソフトウェアの両側面から攻めていくべきだからです。

候補地に選ばれる都市の可能性も高いです。製造業推しだけでは、トヨタを抱える愛知県との差別化難しいので健康も推しているのでしょう。健康とものづくりが内閣府にどれだけ刺さるか期待です。

ABOUT ME
畠山大世
ITコンサルティングとして、基幹システム刷新のPMO、要件定義、設計に従事。システムをより深く知りたくなり、エンジニアに転向。機械学習エンジニアとして、レコメンド、スコア予測、データ分析などを経験。 その後、フリーランスとして独立し機械学習だけではなくアプリエンジニアとしてフロント、サーバ問わず開発。また、PdMやプリセールスなどビジネス面も担当。
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